朝は４℃だった。いよいよ寒い。
通勤時は『大学』を読む。朱熹が書いた「大学章句」に、老荘は虚無主義、仏教は寂滅主義だとして、天下国家を治める道を説く立場から、世捨てや現実逃避を批判している箇所がある。たしかに、儒教はエリート教育だと思う。
だから逆に言えば、儒教は万民に教えるには向かず、儒教の教えを一部切り取って教えたりすると、例えば、親を敬うとか、兄を敬うとか、年配を敬うとか、そのこと自体を重要であるとすり込みかねない。
だけれども、その本質は我が身を修めることにあり、かつ、（天下国家を治めるためには）それが出発点でもあり、その一つの現れとして、あるいは身近なところからできる一つの手段として、上記のことが述べられているのであるから、その文脈から乖離してしまうと偏った価値観を生む土壌にもなるように思う。
例えば、社会保障費の増大に抜本的なメスを入れられないのは、この偏った価値観がゆえ、とまでは言わないが、世の中美徳とされているものや、正しいとされているものの中にも、その実、形式的なものであることも多いのではないかと思う。
話がやや脱線してきたが、個々人が自立して考えて生きていかなければいけない時代、儒教である必要はないけれども、自分で考える切掛として、何か一つの考え方を批判的に学ぶのはとても大事なことのように思われる。
さて、夕食後は明日の分も含めて問題を解き（明日は飲み会のため）、その後に自転車ローラー台。アメリカのユタ州Capitol Reef国立公園6.9km。見渡す限り岩だらけ。同じ地球かと驚く景色。
